産直茶屋"かん味処"vol.3に参加しました

「価格設定と交渉術」について

「知らないは怖い」「知って学んで実践に活かす」ことがどれほど大切か・・・

今回も産直茶屋かん味処の第三回目講座に参加させてもらいました。

根幹をど真ん中ど直球でズバンと投げてもらい、脳内という畑に「知る」という種をたくさん蒔いて、「学んで実践」するという発芽を促すために・・・

前回のテーマにも通じるけれど、「知る」「学ぶ」ことは結構やるけれど、ではそれを「実践」し「検証や改善」することを意外にもやっていないとことあるかもと。

なので、あらためて基本的なことを「ちゃんと知り学び実践に活かす」ことから始めます。

 

生業にするために忘れてはならないこと

僕たち農家は農産物を育てることだけでなく、出来上がった農産物をどのようにして販売するか?までが生業となってきます。

販売をするうえで「価格」を設定することは必要で、ならば本当にその設定は大丈夫なのか?

そして単純にその価格が「高い」「安い」だけの価値で測られていないだろうか?

これは決して農家だけではなく、ほとんどの職種に当てはまることだと思うし、一方で買う側も家計を扱うことにも十分生かせることだと感じています。

なのでどうやって「価格」を決めればいいのか?一つ一つ紐解いての講義でした。

 

客観的に捉えることのできる「数値」の重要性

前職が商売をしていたからこそ、今があるのは運がいいと思っています。

農家は栽培方法とか環境とか社会情勢的なこと、またふんわりとしたブランディングだとかそこに重きを置きがちだけど、それと「経営数値」は両輪でなければ続けられないよねと。

例えば近くの産直も「安くて新鮮」的なことが売り文句で価格がほぼ100円均一のような設定で、僕たちもこの価格では出荷するにも容易じゃないこともあり、

なぜこのようなことに陥るのだろうと?意外にこの数値的なこと弱いよね!?と思っていたのもあり、今回の講義はその核心を突く内容でした。

 

野菜が育ち、販売までにかかるお金って何がある?「原価構造」をちゃんと意識してますか?

なぜ農家が「数値」に弱いかを考えると・・・仮説ですけど収支把握の「白色申告」が過去大多数を占めていたことも要因の一つだと感じています。

法人であろうと個人であろうと、ちゃんと帳簿と向き合い「青色申告」により、この原価構造をより理解することができ「検証や改善」になり得るものと思っています。

その為にも、どこにお金がかかっている?それは「固定費」「変動費」?それは質をあげる「直接費」無駄遣いの「間接費」になっていないか?

特に一番気にしているようで気にしていない「人件費」・・・結構陥りやすい「今のやる気」というだけで数値化せず、つい頑張ることのみで無駄なことに投資をしたり(笑)

自分の労働時間って意外に原価構造に反映されていないことって多いと思うんです。

そう言えば、以前会社所属の時に大先輩からよく言われたことは、

「君はサラリー(給与)の3倍利益を生み出していますか?出していないなら、働いていないのと同じで、会社やお客様、社会に貢献していないことだと思いなさい!」と。

だからこそあらゆる視点からみていくことができるのが「原価構造」だと。

そして、そこから生まれた「利益」は単なる儲けではなく「将来への希望」となる積み立てであって、例えば農家であれば「自然災害へのリスク対応」であったり、

お客様への対応や次の投資につなげるためのものであることを再認識できました。

 

「適正価格」って?

よく「適正価格」って言葉耳にすることありませんか?そもそも「適正価格」って何?というところから考えます。

先ほどの原価構造から導き出された「利益」を上乗せして設定する「価格」→「売れる価格」=「適正価格」かというと・・・?

つまり「適正価格」とは、原価構造だけでなく手間や価値が比較されていて、結果それをお客様が購入する意思決定につながったものなのだと。

ならば、弊園の「べっぴんやさい」たちは本当に「適正価格」なのかを今一度見直してみようと。。。

 

価格交渉の手順の5つのポイントと「極端性回避」

仮に「適正価格」が見つかったとして、自分が提供する価値がどこで販売するのがいいか?

そこにはやはり売り先と原価の関係性が大切であり、様々な事例をもとに、そのポイントを5つに分けて学ぶことができました。

これは・・・オープンにしちゃってもいいのかな!?(笑)ま、キーワードだけはブログ公開しておきますね。

★「絶対価格」の比較から抜け出す

★時間は価値をつくる最大の味方

★「選択肢」

★「煽らない」

★デメリットは「早く」メリットは「多く」

★「極端性回避」の設定

(自分noteにはしっかりとメモメモ)してますが、学びたければやはり参加することが一番ですよ!!

 

「買う側」も学べます!!

テーマは「価格設定と交渉術」で、タイトルだけ見たら何となく販売する側寄りな感じもしますが、参加者の中には農家のみならず買う側の方も参加されているので、

買う側視点のことも講座には織り込まれていて、僕たちも生産者でありながら消費者でもあるので、例えば農機具を買うシチュエーションとか、いやはや何気なくやっていること、

そして確かに分かって実践するだけでも大きく役に立つ内容でした。

★交渉の線引きはどこに置くのか?

「期限と上限の関係路線」においても、時間という客観的な判断と、原価構造が必要であることを再認識できます。

 

「宣伝」という名の誘惑な決まり文句にご注意を!!

よくこんなことありませんか?「宣伝になりますよ!!」というキラーフレーズ(笑)

期待される効果をずらずらと・・・しかしこれも本当に実現可能なのか?数値面から投資回収できる事業性がありますか?と。

ならば、宣伝よりも比較優位となる正しい情報や検索ヒット率を高めることのほうがよいのでは?と、AISASの法則も踏まえて・・・痛いですね~(笑)

時間と質で合意を探り、気をつけなければならない相手やその対処法など・・・このクラスの講座が受けられるってすごくないです?

生産者が進化していくためには、こういった視点や視野・視座は必ず身になると改めて確信することにつながっていきます。

 

まとめ

今回学んだことを受けて、何をどう実践しようと思うのは・・・

①毎年つけている作業日誌に基づき、これからも一つ一つの作業に対してどれくらいの労働時間をかけているのか?

その労働時間が削減できることが投資(ヒト・モノ・カネなど)として成立するならば、利益を使って投資をしていくこと

僕たちの場合多品目栽培である強みを活かすためにも、アコーディオン式で収益性と生産性の栽培品目の再検討と作付けカレンダーへの落とし込み

➁業績アップの手順として「固定費削減」→「売上アップ」→「変動費削減」を遂行していくために、年度決算から月次決算に移行して必要不必要を探り当てる

③業績のよいところはやはり「5S」が整っていることから、作業環境を構築しなおすこと

④正しい情報発信をすべく、これからも学び続け、実践し続け、検証改善を繰り返すために、ブログやSNSなど気をつけるポイントを理解して認知度を高める

まずは基本に忠実、やれることを確実に小さなことを積み重ねることで大輪の花を咲かせます!!

⑤原価構造と適正価格をもとに、弊園としての価格表を作り出すこと

これを一つずつクリアにしていきます。

 

次回は4月13日、テーマは「商品PRの文章をつくる」です。

自分たちの強みをどう言語化すればよいのかなど、またたくさんの痛い種が蒔かれること間違いないですね(笑)楽しみです!!